修正百分率法

 

検量線を用いて、修正百分率法により定量計算を行う手順について説明します。

 

検量線情報を手入力して、補正係数を設定する方法

@    修正百分率法の対象となる成分を同定するための、波形解析条件および同定テーブルを作成します。

A   解析メソッド編集画面の検量線のタブを選択します。

検量線タブが表示されていない場合は、「表示−検量線画面」のチェックマークを入れてください。

 

B    【ピークテーブル追加】ボタンを押して、ピークテーブルを一つ追加して、必要に応じて、各成分に、単位[%]を入力します。

※単位を表示する必要が無い場合は、この操作は必要ありません。

 

C    【初期設定】ボタンを押して、検量線の条件を設定します。

検量線初期値

修正面積百分率法を用いる場合は、レスポンスの種類を「面積」に設定してください。

各成分に対する補正係数に応じて、「検量線の種類」と、「原点処理」を設定してください。

 

定量結果を百分率で表示

個々の成分の、定量結果の割合を、定量結果合計に対する百分率で表示します。

検量線を用いて、修正百分率法により定量計算を行う場合に、チェックマークを入れます

 

D    【検量線作成】ボタンを押して、空の検量線を作成します。

 

E   面積、濃度の各セルに、補正係数に相当する値を、全ての成分(Peak1Peak6)に対して設定します。

Ci[%] = (Fi(Ri) x 100) / Σ(F(R))

Ci:成分iの含有量[%]

Ri:成分iのレスポンス値(面積 or 高さ)

Fi():成分iの補正量

Σ(F(R)):補正された(面積 or 高さ)の総和

 

検量線

1次

Ai x Ri + Bi

2次

Ai x Ri2  + Bi x Ri + Ci

3次

Ai x Ri3  + Bi x Ri2 + Ci x Ri + Di

Ai,Bi,Ci,Diは、成分iの補正曲線の係数となります。

 

修正面積百分率 = 面積 x A + B となるように検量線テーブルを設定すると、以下のようになります。

#

面積[uV*min]

補正面積[%]

1

0

B

2

1

A+B

 

B=0の場合は、原点処理を「通過する」にして、下記の設定にしても、結果は同じです。

#

面積[uV*min]

補正面積[%]

1

0

A

 

下記は、成分1の補正式と、設定値の例です。

補正面積[%] = (面積 x 1.5 + 0.1) * 100 /面積の総和

 

 

 

F   検量線の設定が終わったら、【一括解析】ボタンを押して、定量計算を実行します。

解析結果ウインドウに、補正面積百分率の結果が表示されます。

 

G   補正係数の設定が終わったら、解析メソッド-[エクスポート]コマンドで、作成した補正係数を、解析条件と共に保存します。

※この解析メソッドを使い、修正百分率法により、定量計算を行う場合は、分析時の属性を「未知試料」としてください。

 

標準試料を読み込んで、検量線を作成する方法

個々の成分の含有率が分かっている標準サンプルを測定して、その解析結果から検量線を作成する方法について説明します。

@    予め標準サンプルを測定して、ファイルを保存して下さい。

A   標準試料の数に応じて、ピークテーブルを追加してください。

B     【ピーク読込】ボタンを押して、全てにピークテーブルに、ピーク情報を読み込んでください。

C   濃度のセルに、それぞれの成分のファクタ値を入力してください。

 標準試料を複数個ある場合は、それぞれの標準試料の成分にファクタ値を設定して下さい。

 

B  【検量線作成】ボタンを押して検量線を作成してください。

 

検量線テーブルの濃度の項目は、入力されたファクタ値で補正された面積[%]となります。

原点を通る1点検量線による補正式は下記の通りです。

補正面積[%]i=面積i x ファクタ値i x 100 / 面積の総和

 

※外部標準法による検量線と同様に、多点検量線や、3次までの検量線を定義する事ができます。

※分析シーケンスを設定して、標準試料の分析、検量線の作成、未知試料の定量計算 までを自動的に行わせることもできます。

詳細については、解析−定量計算−検量線の自動作成 を参照してください。