グルーピング

 

グルーピングは、同族体など、個々の成分の濃度は不明でも、グループ全体の濃度が分かっている化合物に用いられる定量法です。

グルーピングには、グループ検量と濃度和の二つの方法があります。

 

グループ検量の手順

@   同定テーブルの設定

同定テーブルの設定方法は、同定テーブルの設定を参照してください。

同定テーブルパネルの「同定テーブル有効」にチェックマークを入れ、グルーピングの指定を「グループ検量」にします。

 

同定テーブルで各成分をグループに割り当てます。

新しいグループは、グループ名を入力してください。

 

 

既に設定されたグループに割り当てる場合は、ドロップダウンリストで、属するグループを選択してください。

 

 

下記の例では、成分1と成分2、成分5をグループ1に、成分3、成分4をグループ2に割り当てています。

 

 

A   ピーク情報の読み込み

ピーク情報パネルにおいて、標準サンプルの数だけ、ピークテーブルを追加して、それぞれの標準試料のピーク情報を読み込みます。

操作方法については、検量線作成手順の、ピークテーブルの追加 および、標準試料のピーク情報の読み込み を参照してください。

 

B   成分濃度の設定

グループ検量では、一つのグループを構成する成分の濃度の総和がグループの濃度と等しくなるように、各成分の濃度を設定します。

通常は、グループに属する一つの成分濃度に、グループ全体の濃度を設定します。

 

○入力例

グループ1の濃度を10、グループ2の濃度を5とした場合は以下の値を設定します。

・成分1の濃度と成分2の濃度の合計が10となるように設定します。

・成分3の濃度と成分4の濃度の合計が5となるように設定します。

下記の例では、成分1に10を、成分3に5を設定します。

グループに属さない成分は、各成分に濃度を入力します。

下記の例では、成分6に濃度1を設定しています。

 

 

C   検量線の作成

ピーク情報、検量線初期設定、検量線表示設定等の設定を終えたら、 【検量線作成】ボタンをおして、検量線を作成します。

検量線テーブルには、ピークテーブルで設定した成分、グループ毎の検量線が作成されます。

上記の検量線テーブルから、検量線を作成すると、成分6と、グループ1、グループ2の検量線が作成されます。

 

 

D   定量計算

各成分の検量線を作成後 、【一括解析】ボタンを押すと、未知試料の解析を実行し、定量結果を結果表示ウインドウに表示します。

解析結果は、ピーク毎の解析結果と、グループ毎の解析結果の二つに分けて表示されます。

 

 

 

各グループを構成する個々の成分を表示する事もできます。

 

※グループ検量では、タイムバンド法によるグルーピングが可能です。

詳細は、「タイムバンド法によるグルーピング」を参照してください。

 

 

■濃度和によるグルーピング手順

標準物質の各成分の濃度が特定できる場合は、成分毎の検量線を作成し、未知試料の定量後に、未知試料の各成分の濃度をグループ毎に足し合わせる事で、グルーピングを行うことができます。

 

@   同定テーブルの設定

同定テーブルパネルの「同定テーブル有効」にチェックマークを入れ、グルーピング指定を、「濃度和」に設定します。

同定テーブルの、他の設定は、「グループ検量」と同じです。

 

 

A   検量線テーブルの設定

ピーク情報パネルを選択して、標準試料のピークテーブルをセットしてください。

「濃度和」では、成分毎の検量線を作成するので、成分毎の濃度を入力して、ピークテーブルを作成してください。

 

 

B   検量線の作成

 【検量線作成】ボタンを押すと成分毎の検量線を作成します。

 

 

C   定量計算

各成分の検量線を作成後、【一括解析】ボタンを押すと、未知試料の解析を実行し、定量結果を結果表示ウインドウに表示します。

解析結果は、ピーク毎の解析結果と、グループ毎の解析結果の二つに分けて表示されるところは、「グループ検量」と同じですが、ピーク解析結果表示ウインドウには、各成分の定量結果が表示されます。

 

解析結果の内容は、グループ検量の場合と同じです。