ピーク幅の計算方法

 

理論段数や分離度の計算で用いるピークの幅の計算方法は、日本薬局方(JP)と米国薬局方(USP)と異なります。

 

○半値幅法(JP

ピーク高さが半分となる位置のピーク幅(Wh)を使用します。

 

○接線法(USP

ピーク左右の変曲点の接線とベースラインが交わる地点の幅(W)を使用します。

ピークの形状をガウス関数として、ベースラインからピーク高さの13.4%となる位置のピーク幅を近似値として使用します。(4σ法)

 

○面積高さ法

面積A、高さHとしたときに、下記の式でピーク幅(Wah)を近似します。

 

計算方法は、解析画面−波形解析条件設定画面 で設定する事ができます。

理論段数、分離度の計算結果は、ピーク幅がファクタの一つとして計算されます。

 

※半値幅法および接線法は完全に分離したピークに対して適用されます。

 したがって、面積計算法に、半値幅法または接線法を設定した場合は、完全分離ピークの場合のみ、理論段数、分離度の計算を行います。

 対称性の計算は、完全分離ピークの場合のみ計算可能となります。

 

■理論段数

カラムの性能、効率を表します。

・半値幅法(JP)  理論段数=5.542

・接線法(USP)   理論段数=162

・面積高さ法      理論段数=162

※半値幅法、接線法の場合は、完全分離ピークである事。

 

■分離度

2つの成分の分離の程度を表します。

 

 

・半値幅法(JP)  分離度=1.18

・接線法(USP)   分離度=2

・面積高さ法      分離度=2

※半値幅法、接線法の場合は、完全分離ピークである事。

 

■テーリング係数

ピークの対称性を表します。

 

 

a:ピーク5%の高さ位置におけるピーク前半の幅

w:ピーク5%の高さ位置におけるピークの幅

テーリング係数=

※完全分離ピークである事。